皆さまこんにちは。
この記事は、活動記録シリーズ第1回として、2018年2月8日〜13日 (週末除く4日間)の出来事です。
私の職種・活動概要等についてはシリーズ第0回をご覧ください!
#つまづき
#勝手に任務変更
#調査の開始
理想と現実のギャップというのは、常に起こりうる問題です。
就職したり、転職したり、学校に入ったり・・・
環境が変わる時、「思ってたのと違う」というのは程度の差こそあれ、そして+とーこそあれ、必ず起こります。
協力隊員は、それまでの人生と根本的に異なる環境に飛び込みます。
それは、かつて無いほど大きなギャップを経験するチャンスです。
協力隊員の中で一番あるあるなギャップは、「要請内容と実際のニーズが違う」というものですが、これは要請が作られてからボランティアが派遣されるまでに、少なくとも1年半が経過していることから起こります。
私もこれは覚悟していました。
ところが。
私の担当調整員*はかなり凄腕で、私の赴任前に事前調査に行ってくれており、要請内容のズレが起きていないことを確認してくれていたのです。
とっても有難いです。
ただ、彼曰く
「予算が付いておらずまともな活動ができていない」
「オフィスは閑散としていて、配属先のサポートが少ないと感じるかもしれない」
とのこと。
先代隊員が任期短縮している事からも、何らかの問題があるのだろうな、とは思っていました。
そして配属されて1週間で、その難しさを体験することになります。
赴任1日目
ただし、自分のやれる事で自由に活動して欲しいとの事。レポートさえ上げればどんな活動でもいいそうです。
職場として提供できるのもワークスペースのみで、パソコン等すべては自前で準備。
プリンターも自分で買って来てくれれば、俺らも使えて嬉しい、との事。
2日~3日目
要請は「零細企業・生産者の支援」なので、まずは初代・先代隊員が支援していたグループの洗い出し。
4日目
洗い出した6グループに電話をかけてみる。
「休止中でも良いから挨拶に行きたい」と言いましたが、「よくわからん。活動再開したら連絡するから。プツッ」
こちらの連絡先も聞かずに切られちゃいました。
どうもこっちに興味無さそう。
いずれにしろかつて支援していたグループがほとんど死んでしまった事が分かりました。
仕方がないので支援候補の24グループに電話。
電話は2グループにつながりましたが、雨季にならないと活動はしないそうで。
電話は2グループにつながりましたが、雨季にならないと活動はしないそうで。
「挨拶行きたいんですが。」
「えー・・・、雨季になったらまた連絡して。」
との事。
雨季になるまでは2ヶ月かかります。
1年しか活動期間がない私にとっては、あまりにも長い。
だんだんと首が絞まっていくような感覚。
その時、久しぶりに配属先の職員が出勤してきました。ケニアの公務員から依頼してもらえば、挨拶くらいには行けるはず、と気分が明るくなりました。
「あなたから連絡してくれないか」という問いに、明らかに嫌そうな顔。
「電話代の為にプリペイドカード買って来なさい。そしたらやるよ。」
こっちが自腹で一日中電話掛けていた後に言われると、流石にイラッとしかけました。
けど、私には1年しかありません。(一応)身内とつまらない事で喧嘩してる時間は無い。
プリカくらい買おう。それで前に進めるなら。
と、プリカを買い与え、電話が生きている4グループに電話してもらいました。
・・・ダメでした。
せっかく出勤した同僚もスネてすぐ帰っちゃいました。
夕暮れのオフィスに一人残された日本人。
支援に来たのに支援対象がいない。
一緒に頑張れる同僚もいない。
ひとりぼっち。
要請内容とのギャップどころか、任務喪失じゃないか・・・
その夜
そしてそれはケニアでも色褪せる事はありません。
冷たいシャワーをあびながら、これからどうするかをぼんやりと考えていました。
支援対象が無いなら、支援対象の発掘が仕事になるはず。
支援できる相手がいないという事は、仕事が一つ増えたという事で、決して仕事が無いという事にはなりません。
企画職出身の私にとって、仕事が増えるという事は良いニュースです。
幸い、どんな活動も自由なので、支援対象探しを最初の任務にしようと思いました。
では、どうやって探そう?
派遣前訓練では、地元のお母さんたちがかなりの情報通、というアドバイスを頂いていました。地元の市場での情報収集をプランAにしましょう。
ですが、人の持つ情報の範囲というのは、多くの場合、人の興味関心の範囲と同じです。
お母さんたちの行動圏は、あくまでナクル市街周辺。
私が収集したい情報はナクルカウンティー全体で、ナクル市街だけではありません。
お母さんたちの持っている情報の範囲は、恐らく私の欲している情報と、深さも範囲も一致しないだろうと予想できます。
では、他の情報源は?
「支援対象探し」という目的を分解すると、
どこで、どんなグループが、何をしている
という3つの情報に細分化できます。
この3つを知っていそうな人はどんな人でしょう?
恐らく、ナクルの土地勘に優れている人物です。
そして、私の知る限り、もっとも土地勘に優れている人間は、ドライバーです。
新入社員の頃、とあるお仕事で赤帽さんとタッグを組んでユーザーさんのお宅を訪問していたことがあります。
その時、赤帽さんの土地勘の良さに脱帽しました。
ケニアではラスト1マイルの貨物配送はメジャーじゃ無いのですが、乗合バス(Matatu)はもの凄い数が走り回っていますし、乗合バスの中では、見知らぬ人間同士が仲良くおしゃべりしています。
私も乗合バスに乗るたびに友達が増えます。
ドライバーは日常的に彼らの会話を聞いているため、どこにどんな人がいて、どんな仕事をしているか、きっと詳しいだろうと仮説を立てました。
幸い、ナクル市街にはあらゆるバスの終点になっているステーションがあります。
ステーションでの聞き込みをプランBにしましょう。
更に。
どうも日本のJIS企画と同じ発想のもののようで、これを取得していないと正式な市場に降ろせないそう。
その結果は・・・
次回!
ということで、今回はこの辺で。
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私の活動で、成功したものを中心に書いていこうと思っていますが、失敗したものとか、他のことも、知りたいことがあったらリクエストしてくださいね!